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伊豆峰温泉『玉峰館』宿泊記 100年の歴史を感じる温泉宿

そびえ立つ源泉櫓が印象的なこの温泉宿は、伊豆峰温泉『玉峰館』です。

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今回は大正15年(1926年)創業の歴史と伝統あるこの温泉宿に宿泊したエントリー。

飯も良かったですが、なにより温泉が素晴らしい。時間を忘れてのんびり過ごすには最高の宿でした。

 

 

アクセス

今回宿泊した玉峰館は、静岡県賀茂郡河津街にあります。

 伊豆半島は、東京からだとどうも遠く感じてしまうところで、特に下の方まで降りると平気で3時間ぐらいかかってしまいます。

ただその分ハイシーズンを除いてとんでもなく混雑する、渋滞で道が動かないということも少なく、普段は比較的のんびりと過ごせるエリアでもあります。

玉峰館へ車で東京側からアクセスする場合には、一度沼津まで南下し、伊豆縦貫道からの天城越えというルートになると思います。川端康成の名作『伊豆の踊り子』、その足跡を辿るルートです。

道路状況としては片側一車線で特に危険な区間はありません。

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紅葉の時期の天城山はとても美しい

ただしずっと山中ですので、運転が苦手な方は公共交通機関を利用したほうが良いかもしれないですね。(道中、観光バスと観光客と思しき普通車がすれ違いざまにぶつかり大破しているのを見ました…。)

 

電車の場合最寄りは河津駅、東京駅から特急踊り子号で一本です。駅からはタクシーで5分ほどですが、無料の送迎もあるようです。

 

チェックイン

我々は車で向かいましたが、土地柄なのか看板は控えめでうっかり宿の前を通り過ぎてしまいました。戻って駐車場に車を停めていると、いつの間にか仲居さんがいらっしゃって「お荷物をお預かりしましょう」とお声がけいただきました。

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フロントから駐車場は物理的に見えない位置なのですが、おそらくカメラなどがあって車の出入りを確認しているのでしょうね。

神出鬼没の仲居さんの案内で中庭を通り抜け旅館へ向かいます。この中庭がなんとも立派です。紅葉の時期はまた格別だと宿の方が仰っていました。

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 お庭の真ん中には大きな池があり、その向こうに見える建物が本館です。今回はここの2階の部屋に泊まります。ちなみに離れもあって、そのお部屋もまた素晴らしいんですが予算の都合で断念。

いつか偉くなったらレースのシートカバーを掛けたクラウンで来よう。

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 優雅な庭を通り抜けて正面玄関へ、とそこには大迫力の源泉櫓があります。白煙と轟音を上げて、今も活発な自噴をしているようです。当然ながら何種類もあるお風呂はすべて源泉かけ流し、期待が膨らみます。

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ここ峰温泉の歴史は古く、奈良時代にその始まりがあると言われています。その後荒廃し、一度は温泉地としては使われなくなったようですが、1922年、地元の篤志家稲葉時太郎が採掘に成功。

当時噴出した熱泉は50mほどまで猛烈な勢いで吹き上がり、その姿を見た時太郎は温泉に向かって静かに合掌をした、と伝えられています。(なんだそれカッコいいな…)

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100年たった今でも噴き上げ口を絞らなければ30mまで吹き上がり、源泉の温度は100度を保っているとのことですから驚き。

さて、涼しいロビーで一休み。私も最近ようやく覚えてきました、こういう宿は座ってチェックインをするということを。

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 待っている間にはウェルカムドリンク…とウェルカムわらび餅(!)が。キンキンのおしぼりも気持ちがいい。暑い日だったので気分的には顔まで拭こうかと思いましたが、ここが魚民じゃないことを思い出してやめました。

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 仲居さん「明日の朝刊はどちらにいたしましょうか?」

私「ッ?・・・日経でお願いします。」

なぜなら日経が一番高収入っぽい気がしたからです。

 

アレルギーや苦手な料理、食事やお風呂の予定なども聞かれ、きめ細かく一人ひとりに合わせたプランが組み上がっていきます。高級とカテゴライズするホテルや旅館に泊まると、こういう丁寧さにやはりお金を払っているんだなぁと感じます。

 

客室:大正モダンツイン

いよいよお部屋でご案内。廊下からすでに雰囲気が出てます。2013年に一度リニューアルしていますが、建物は基本100年前のままです。

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 これめちゃくちゃ開けたい。

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 今回宿泊した部屋は大正モダンツイン。和洋室扱いとなっています。中はこんな感じ。

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フルハイトの大きな窓がかなり開放的でこれは気持ちがいい。中庭の回遊式庭園をのんびり眺めることができます。

モダンというだけあって、いい意味で旅館らしくない洗練された作り。インテリアデザイナーとして初めて紫綬褒章も受け取った内田繁先生のプロデュースされたお部屋です。

このライトなんかとても素敵だと思いませんか。

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 くるっと向きを変えて、入り口付近はこんな感じ。入って左手がベイシン。

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右手はトイレがあります。もちろんウォシュレット付きで勝手に蓋まで開きます。

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そしてなんと、便座に座るとどこからともなくクラシックが…。音姫の代わりだと思いますが、突然ノクターンが流れてきて意味不明でした。

 水回りは非常にシンプルですが機能的に整っています。源泉を汲んだパックも用意されていました。

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お部屋には浴衣と足袋も用意されています。また女性は他に色浴衣も選べるサービスがありました。

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それでは早速着替えてお風呂に向かいましょう。

 

温泉:2つの大浴場と3つの貸切風呂

ここ玉峰館には2つの大浴場と、3つの貸切風呂があります。

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大浴場は大きな岩風呂と、ヒバづくりの露天風呂があり、時間により男女入れ替え制です。

岩風呂の方は他にお客さんがいたので写真はありませんが、確かに広いお風呂で20人ぐらいは入れるでしょうか。すぐとなりに源泉櫓があり、ゴウゴウと音を立てているのを聞きながら入っているのが気持ちいいお風呂です。

 

風花と呼ばれるもう一つの大浴場はこんな感じ。

洗い場が4つほどあり、内風呂と露天が1つずつ。明るい日差しが気持ちいいお風呂です。

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ちなみにこの宿はタオルがどのお風呂にもおいてあります。部屋から持ってこなくて良いですし、何回でもお風呂に入れるのがありがたい。

冷たいお水も用意されています。

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 それから貸切風呂の方ですが、無料で何回でも利用できます。貸切風呂がある宿は多いですが、はじめから有料であったり、一回だけ無料であったりとなんだかんだ結局お金がかかるところが多いですが、これはありがたい。

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利用には予約が必要で、1回の利用は40分。その後毎回きちんと清掃が入ります。清掃に20分間取ってあり、その1時間をセットとしてチェックインから大体22時まで利用できます。

ただし一度に多くの予約を取ることはできず、翌朝分を除いて入り終わってから次の予約、というルールです。

 とかいって結局予約がいっぱい入って取れないんじゃないの~?と思っていましたがここは全部屋で14部屋ほどしかない小さな旅館です。そのうち5部屋ぐらいは部屋にお風呂がついていますからあまり他のお風呂は使わない。

満室であっても結局10部屋ぐらいで3つのお風呂を使うので、予約が埋まっててつかえないということはそんなにないのだと思います。私が行ったときもほとんど希望の時間に利用することができました。

 

さっそく1つ目、岩風呂光風。渋すぎる…。

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光の入り方が最高ですね。3人ぐらいはゆとりを持って入れる広さがあります。ちなみにどの貸切風呂も洗い場があります。

脱衣所も広く、人数分のアメニティ類を用意しておいていただけます。ドライヤーや冷水もあって、もちろん空調もしっかり効いています。

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ボウルもいちいちオシャレ。タオルは右の穴に突っ込んでおけばいいので楽ちん。ほぼ実家です。

お母さん、ありがとう。一人暮らしを始めてからあなたの苦労が分かりました。

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トイレも脱衣所内にあります。快適です…。

 

続いてこちらは陶器風呂薫風

薫風って一発で変換が出るんですけど、そんな言葉が日本語にはあるんですな…。

夏の季語で意味は「初夏、新緑の間を吹いてくる快い風」だそうです。オシャレすぎ。

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夜もまた美しい、というか夜のほうが私はスキな雰囲気です。

全面ヒノキ張りでいい香りがします。

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洗い場。冬は凍えそうでもある。

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全身シワシワになるまでお風呂に使って大満足です。

 

夕食

食事会場は池の目の前で、大きな窓が気持ちのいいところです。

この宿は基本的に一人の仲居さんが、チェックインから食事のサーブまですべて担当してくれるようでずっと同じ方でした。

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『御献立』 献立に”御”がつくこともあるんですねぇ、世界は広いものです。

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「こちら"ウザク"でございます。」

あ~はいはいウザクね~。という顔で一旦うなずきます。

 

ウザク…ウザク…どこだ…。

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鰻ざくでウザクと読むのか…。

鰻ときゅうりの酢の物らしいです。鰻の味がしました。

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このハモの麦酒揚げが革命みたいな旨さでしたね~。口に入れると柔らかいハモとビールの麦っぽい香りが漂ってきて、トリュフ塩が締めてくれます。うまい天ぷらを食べると、セロテープとかも天ぷらにしたら食えるな、という感想を抱きます。

真ん中の卵豆腐みたいなやつは「ビシソワーズのフランマンジェ~蟹サラダ、エストラゴンクーリー」だそうです。蟹サラダだけは理解しました。

エストラゴンクーリーはテイルズオブ~っぽくて響きが好きになりました。

 

地魚のお造りです。

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4つスペースがある調味料皿の一つは空白です。何か騙されているのかあるいは引き算のおしゃれなのか、ともかくビビらされました。

 

メインの魚、金目の唐墨焼きです。

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添えてあるもみじは普通食べるんでしょうか、食べないんでしょうか。味からすると、食べない物であるような気もしました。

 

お肉は和牛ヒレの網焼きです。

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サラダが出てきたことにより、カロリーが全てゼロになりました。粋な計らいに感謝です。

 

「デザートですが、よろしければバルコニーでお召し上がりになりませんか?」

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食事の途中で場所を変える、という人生で初めての体験です。夏ですが、日が落ちると山中はとんと涼しくなり快適です。

こういう丁寧な食事をすると思うんですが、結構な量を食べても嫌な満腹感にならないですね、ぴったり胃の容量に形を合わせてきてるような、下腹部に来るような不快感はないというのが不思議です。

大変美味しゅうございました。

 

夜の庭園散歩

食後の運動がてら、庭園を散歩します。

夜になるとライトアップもされてなかなか雰囲気があります。

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仲居さんからこの道を最初に案内してもらった際に「足元が悪いですのでお気をつけください」といった2秒後に当の本人が右足首をグキッとひねっていました。平気な顔をしていましたが大丈夫でしたでしょうか、心配です。

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なお周辺にコンビニなどはありませんので、なにか必要なものがあれば到着する前に買っておくことをおすすめします。f:id:yosk_nkjm:20200929184657j:plain

 

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 本館とは道を挟んで離れがあります。プライベート感が高く、なかなか良さそうでしたよ。

それでは戻ってひとっ風呂浴びて寝るとしましょう。

 

と思っていたらお夜食を持ってきていただきました。

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夜食っていうのは日清カップラーメンと同義語だと思っていましたが、どうやらそうとも限らないようです。

 

朝食

朝から大浴場露天風呂に入って爽快な気分です。外で素っ裸になるのはなんと尊い行為でしょうか。

朝食は2部制になっており、朝早い方でお願いしました。

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焼き物は手前がカレイだったと思うんですが、革命みたいな旨さでウケました。

お料理は何もかもが丁寧です。

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 朝からデザートまで平らげて大満足。

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 こうして美味しく丁寧な食事で元気いっぱいになって、伊豆の海へ繰り出してゆくのでした。

 

総括

食事も温泉もレベルが高く、のんびり一日過ごすにはとてもいい宿です。

接客はつかず離れずバランスが取れていて、ゲストから一時も目を離さないというような外資系ホテルはまた一線を画するものです。これはどちらが優れているとかそういう話ではなく、宿泊施設としてのコンセプトの違いなのでしょうね。

建物自体はもちろん古いものですが、水回りなどは新しくなっており快適です。ただどうしても壁の薄さなどは現代のSRC造のホテルと比べたら劣る点はあるでしょう。

それを味と捉えるかどうかで評価が変わってくるところだと思います。

ゆっくり丁寧な時間が流れるこの宿、今度は客室露天付きの離れにも泊まってみたいみたいと思いました。

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【久里浜⇔金谷】東京湾フェリーに乗って車と一緒に房総から横須賀へ

抜けるような青空と美しい稜線。

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こちら千葉県は富津市、金谷港です。

写真中央に横たわる鋸山は、その山容が鋸の歯のよう見えることからその名がつけられたと言われています。

垂直に切り立つ岩肌が見えているかと思いますが、鋸山は採石場の跡地としても有名で、「地獄のぞき」はこの辺りでは有名な観光地です。

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そんな鋸山から見える金谷港。そこに一隻のフェリーが入港してきました。

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これが今回乗船する東京湾フェリー。房総半島と三浦半島を繋ぐ定期船です。

 

 

 東京湾フェリーとは

東京湾フェリーは千葉県富津市の金谷港と、神奈川県横須賀市久里浜港を結ぶフェリーで、1957年に開業した歴史ある航路です。

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出典:東京湾フェリー公式サイト http://www.tokyowanferry.com/theme32.html

この区間は直線距離でいうとわずか10km少々、天気のいい日にはばっちり対岸が見えるような距離なのですが、陸路で行くのにはぐるっと東京湾を一周しなければなりません。

試しにアクアラインも使わない前提(アクアラインの開通は1997年)で自動車でルートを作ってみると距離にして170km、所要時間は四時間ほど掛かります。

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そこを(現在の船では)40分ほどで渡ることができるわけですから、開業当初は社会的インフラとして大きな役割を担っていたようです。

後述の通り、東京湾アクアラインの開通によってこのフェリーを取り巻く環境は大きく変わったようですが、それでもなんとか今日まで、地域と旅人を支える交通機関として現役で活躍してくれています。

 

チケット購入

浜金谷港にはフェリー乗船客専用の自動車の待機レーンがあります。自動車を使う場合はまずこちらに車を停めて、その後左手のフェリーターミナルへチケットを買いに行きましょう。

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地元民らしき原付きや自転車に乗った学生などもいました。通勤通学の足としても活用されることがあるのでしょうか。

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 自動車の料金は車長によって決まります。車検証の提示を求められますので切符売り場に持っていきましょう。

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 運賃はこのような感じ。

乗り物料金には運転手1名分の大人料金が含まれていますので、一人できた場合には乗り物運賃だけで大丈夫です。

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旅客運賃は、人間だけであれば大人片道一人800円

自動車は普通車であれば4,100円です。

これは…もちろん船舶の運用には莫大なお金が必要ですので、高いとは言いませんが、やはり東京湾アクアラインと比較をしてしまうと、交通手段としては高いと感じざるを得ません。

現在のアクアラインは料金引き下げ社会実験を10年ほど前から継続しており、普通車でのETC料金は800円。当たり前ですが何人乗っていても800円です。

区分

軽自動車等

普通車

中型車

大型車

特大車

通常料金

2,400

3,000

3,600

4,950

8,250

ETC特別割引

(社会実験前)

1,860

2,320

2,780

3,830

6,380

社会実験料金

(ETC車)

640

800

960

1,320

2,200

www.pref.chiba.lg.jp

今回の僕の場合は普通自動車と人間が3人という組み合わせでしたので、4100円+800円×2人ということで5,700円でした。

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アクララインとのその差、5000円ほどになります。乗員が多ければ更に価格は開いてしまいますので、ちょっとう~んと考えてしまう部分もありますが、純粋に「船がスキ、乗り物がスキ」という気持ちで今回は乗ってみることとしました。経験にお金は惜しまないことにしましょう。

また現在フェリーという交通手段は衰退の一途をたどっています。かつてはフェリーが目まぐるしく行き交っていた瀬戸内海も、本州四国連絡橋の開通により相次いでフェリー航路の廃止が決定しているようです。

このフェリーもいつかそんな憂き目にあうのかもしれない…と思って今のうちに乗っておこうと、そんな思いもあったのでした。

 

さて、今回は車での乗船となるため、こちらのタラップからの乗船になるはずです。

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 徒歩の場合はフェリーターミナル内から橋を渡し、直接客室デッキにアクセスできるようですよ。

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有人改札らしきものがありますが、現在も機能しているのでしょうか。

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 ちなみに徒歩の人はここまでどう来るのか、そして向こうでどうするのか、という点が疑問に思われるかもしれませんが、まず金谷港側はJR内房線浜金谷駅がすぐそばにあり、歩いて5分ほどで金谷港まで行くことができます。非常に良アクセスです。

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割と最近にsuicaが使えるようになった、非常に長閑な駅です。

対する久里浜港側は鉄道駅こそありませんが、フェリー港に京急バスのバス停があり、京急久里浜駅まではスムーズに移動できるようです。実際、そうしたセットの切符も販売されているようですよ。ちなみにフェリーのチケット購入にもPASMOが使えます。

 

久里浜からのフェリーが到着

チケットを買うと10分前には車に戻るよう伝えられました。それまでは周りにお土産屋や飲食店もあるので、いくらでも時間をつぶすことができます。

港をブラブラとしていると今から乗る船が入港してきました。

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総トン数3351t、乗客680名と車両100台以上を搭載できる「しらはま丸」です。ほかに、ほぼ同じサイズの「かなや丸」が就航しています。

このフェリー自体は前方にも後方にもランプウェイがついており、どちらからでも車両の搬入ができます。しかしながら何十何百もの車をバックで下船させるというのはあまりにも危険です。

積載車両を前進で下船させるためには、この船は金谷港内の非常に狭いスペースで一回転しなければなりません。

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慎重に、しかし結構な速さで転回を行っています。

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 接岸し、ゲートが降りると次々と車両が出てきます。普通自動車はもちろん、自転車はバイク、キャンピングカーなども。

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夏休み期間ということもあってか、やはり旅行客が多いようです。

自転車はアクアラインを通れませんから、自走組で三浦半島に住んでいる人にとってこのフェリーはツーリングの選択肢を大きく増やしてくれるでしょうね。

 

おっと、ぼやっとしていると乗船が開始します。船が港についている時間はわずか20分ほど。その間にすべての客と車両を下ろし、また次の客と車両を載せなければいけません。これはかなりカツカツのスケジュールです。

 

乗船開始

到着客を下ろしきると休むまもなく乗船開始です。まずはじめに自転車やバイクから、続いて自動車が乗り込みます。

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 フェリーに自動車のまま乗り込むのは初めての経験です。

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船内の乗り込むと、順番に左右のレーンに誘導されます。1列ずつ詰めていくと、渋滞が発生してしまうのもありますし、なにより船の重量バランスに影響が出てしまうのでしょうね。前の車とは反対レーンに誘導されました。

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 「オライ、オライ、オライ、はーい結構で~す!」

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「パーキングに入れてサイドブレーキ引いてくださいね~」

無事に乗船完了です。5,6レーンほどあって、うち両サイドの2レーンをほぼ使い切ったような感じでしたのでこの日の車は20~30台ぐらいでしょうか。

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 次々と車が入ってきますのであまり車両デッキをうろついているのは危険です。客室デッキに上がりましょう。階段が急ですので足の悪い方は事前にフェリーターミナルから直接乗船したほうが良いかもしれません。どこもスロープなので、おそらくは車椅子でも大丈夫だと思います。

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出港

乗客と車両を乗せ終えるとすぐに出港です。

ランプウェイが引き上げられます。

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地上と船上で連携しながら、息を合わせて繋留を解いていきます。8月の炎天下、船員さんも当然ながら汗だくです。

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船尾の船員さんがおそらくは操舵室に無線で何か連絡をし、わずかに船体に振動を感じたかと思うと、ゆっくりゆっくり船は金谷港から出港していきます。

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ここから久里浜港までは40分の船旅です。

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船内探訪

この船を簡単に説明すると全部で4階建て、1階が車両デッキ、2,3階が室内の客室デッキ、4階が屋上デッキとなっています。

2階の室内はこのような感じで、ちょっと昭和レトロな雰囲気ですね。

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トイレも2階にあります。古い船ですのでピカピカとは言えませんが、きちんと清掃されていて清潔なトイレです。

3階に上がって来ました。

当然ですが視線も高く、フロアに特に遮るものもありませんので開放的な空間になっています。席数も多く、沢山の人がここで船旅を楽しんでいました。

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客席後方には簡単なお土産屋兼売店兼軽食屋があり、チーバくんグッズや地ビール、横須賀名物海軍カレーのカレーパンなど、地域色ある買い物ができます。

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 その奥、更に船尾側ではビアガーデン等でも利用されるテラス席があり、この日はやっていないようですがアルコールの注文もできるようです。
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 船尾部は喫煙スペースとなっておりここでのみ喫煙も可能です。

4階部分への階段もあるので登ってみることにしましょう。

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 炎天下ということもあってこの日は誰もいませんが、開放的な空間で気温さえ許せばずっとここにいたいな、と思うような場所でした。夜の便に乗って、缶ビールでも飲みながら夜空を眺めていたら最高でしょうね。実際納涼船としても時々特別便を出しているようですよ。

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写真中央のガラス張りの空間はグリーン室とのことで、どうやら船内で追加料金を払えば利用できる?ようです。

ただまあ利用者の数から言ったらどこもグリーン席みたいなものではないかな…というようなことも思いました。グリーン室の利用者はこの便ではいらっしゃらないようです。

そうそう、上の階まで来ると、海面までは結構な高さがあります。ちょっとした柵しかありませんので、怖い人は怖いかもしれませんね。

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暑さに耐えかねて3階の客室に戻ってきました。室内は冷房が効いていて非常に快適です。

基本的に全面ガラス張りになっているので、最前方の席に座ると美しい前面展望を味わうことができます。

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久里浜港に到着

船内をはしゃいで探検して一息ついているとあっという間に久里浜港が見えてきました。40分、あっという間ですね。

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漁港の金谷港とうってかわって工業地帯の雰囲気。東京湾では自衛隊らしき船舶とすれ違ったりして、横須賀の雰囲気を感じ取ることができます。

金谷→久里浜の向きでは船は前進のまま接岸するだけです。車は金谷港で船尾側から突っ込んだわけですから、そのまままっすぐ出られるというわけです。

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 船が着岸してからは大忙しです。「完全に停止するまで車両デッキには降りないでください」という放送があったのでいい子に座って待っていたのですが、「車両に向かってください」という趣旨のアナウンスがあってから降りるとランプウェイはもうすでに展開済み、多くのドライバーが車の中で待っていました。

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縦列駐車状態ですから前の車が出ないと次の車はつかえてしまいます。迷惑をかけないようにちょっと早めに準備して待っていたほうが良さそうですね。

係員に誘導され下船、無事40分の船旅を終え、三浦半島へ上陸しました。

総括

東京湾アクアラインができたものの、房総半島の南方から横須賀エリアまで陸路で行くには1.5時間ほどかかります。

その点で考えると40分で対岸までいける東京湾フェリーの利便性は非常に高いものです。

そしてなにより船旅は旅情があって大変よろしい。お金のことを考えるとちょっと足踏みしてしまいますが、一度ぐらいは乗ってみる価値があると思いますよ。今度はバイクで乗りたいなあと画策しているところです。

日本一混雑する航路といわれる浦賀水道で、行き交う大型船を眺めながら潮風にあたる、なんとも贅沢な体験でした。

 

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『ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル』宿泊記 意外とリーズナブルに泊まれるぞ <高コスパ宿シリーズ②>

この半月状の建物を見たことがある人も多いと思いますが、この建物こそが今回のテーマである『ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル』です。

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 大観覧車コスモクロック、横浜ランドマークタワーに並ぶ、横浜のシンボルだと思います。

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そんなヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルですが、調べてみると意外にも安く宿泊できることがわかりました。

先に言ってしまいますが、今回宿泊したのは「スーペリアツインシティビュー」という、このホテルの中で最もリーズナブルな価格帯のお部屋ですが、1泊2名一部屋で11,040円。

それなら下手なビジホより安いじゃない、と思ってインターコンチネンタル横浜pier8に宿泊した後にインターコンチはしごをすることにしたのでした。

 

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アクセス

今回は車で向かいましたが、アクセスは非常に良好、首都高みなとみらいランプより3分ほどで着きます。

エントランス前の車寄せは3レーンほどあって非常にスムーズです。

横浜ナンバーの高級車ばかりですが、どういう需要があるんでしょうか、ビジネス?

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車を停めるとドアボーイがすぐに荷物をピックアップしに来てくれて、控えを渡してくれます。チェックインの際クロークに渡すよう言われました。後ほど持ってきてくれるようです。

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 駐車場は残念ながらホテル専用は有りませんのでパシフィコ横浜と共有です。30年前の地下駐車場なので、やや通路も枠も狭いな…と感じてしまいますが、ホテルのエントランスとは直通のエレベーターがあってアクセスは非常に楽。

 

バレーパーキングサービスもあるにはあるようですが、事前予約制でかつ「お体の不自由な方や小さなお子様連れの方を優先します」というような文言もあるため、少々頼みづらい雰囲気を感じます。料金は通常の駐車料金のみで追加料金は掛かりません。

www.interconti.co.jp

 

チェックイン

エントランスはこんな感じ。

う~んバブリ~~。結婚式してますね。

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なぜだか池まであってキラッキラしています。

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 フロント地上二階です。

どうやらピアノとバイオリンの生演奏で迎えてくれているようで、優雅な気分になります。

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 と、思っていたらとたんに現実に引き戻されます。

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やってしまった~ちょうど夕方の良い時間に来てしまったので、チェックイン待ちが5兆人ほどいらっしゃいます。全600室もあるホテルなので、時間帯によってこうなるのは致し方有りませんね。

混んでるところに混んでる時間に混んでる日に来て文句を言うのはお門違い、窓の外の景色を見てのんびり待ちましょう。

ロビーにあるラウンジ「マリンブルー」からはベイブリッジ側の景色を楽しむことができます。

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 商船三井のにっぽん丸と、先日宿泊したインターコンチネンタルpier8が見えます。

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本当に目と鼻の先ですね。歩いて5分ほどでしょうか。

 このホテル、国際会議場と併設したインターナショナルホテルだけあって、外国人スタッフの数が非常に多いです。欧米系のスタッフに非常に丁寧な説明をしていただいてチェックイン。

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エレベーターで客室に向かいます。

気合の入ったデザインのカードキーでテンションが上りますね。

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客室:スーペリアツインシティビュー

今回予約した部屋はスーペリアツインという一番スタンダードなお部屋。眺望は海側ではなくシティ側です。

早速のお部屋はこんな感じ。

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目の前が大観覧車コスモクロックです。

13階だったかな?このホテルの中では低~中層エリアになると思います。

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観覧車に乗ったカップルと目が合いそうな距離感です。

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窓際はソファーになっており、ジェットコースターが走ったり車が行き交ったりするのを見ているのもなかなか楽しい。

ランドマークタワーも見えます。

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 あのランドマークタワーの地下に成城石井があって、横浜に来たときに(それはつまり急におかしくなってバブリーな気持ちになっちゃった時に)ワインとつまみを買いにいったりするのですが、このホテルからも歩いて行くことができます。

ショッピングモール内を通っていくので雨にもほぼ濡れません。

ベッドはW140×L200が2台。

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 ベッドと反対サイドでは書院造みたいな机がお出迎え。

やはり、ちょっとビジネス的なキャラクター付けがされている感じがしますね。

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 冷蔵庫の中はこんな感じ、全て有料です。怖くてそもそもお値段を見ていませんがおそらくコーラ一本で家が建つぐらいの金額だと思われます。

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 水回りはこんな感じ。ユニットバスですが、空間としては寝れるぐらいには広いです。

清潔に保たれてはいますが、やはり築30年だけあって若干水回りには古さを感じます。

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 外資系ホテルのシャワー、たいてい使い方がわかりませんがこれもなかなか意味不明でした。(使ってみたら意外とシンプルな構造だった)

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 アメニティは至ってシンプルですが、ハンドタオルがあるのが嬉しいですね。

シャンプー類はボトルタイプですが、多分たっかい部屋だとミニボトルでブランド物が用意されていると思います。

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 部屋にパジャマはありますが、バスローブがありません。

バスローブを着ると大富豪になったみたいで大変に気分が良いので、どこかにないかなぁ~と思って調べてみると、どうやら貸し出してくれるようです。

 

ゲストサービスに電話をするとすぐにスタッフが持ってきてくれました。

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 というわけでひとっ風呂浴びている間にだいぶ日も暮れ、外はすっかり暗くなりました。

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他の人の宿泊記で「観覧車がちょうど棒みたいに見える真横の位置で微妙な気持ちになった」と笑っている人がいましたが、この部屋ももう少し右にずれてたらそうなっていたでしょうね…危なかった。笑

 

インルームダイニング

風呂に入ったらいまさら外に出るのも面倒になってしまったので、インルームダイニングのメニューを見てm

 

たっけえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

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懐石膳、い、いち、いちまんさんぜんえん??????宿代よりたっけぇじゃねぇか

握り寿司1人前6600えん・・・・?6貫と細巻きで?1貫1000円てこと?昼飯が2回食えるよ

 

でも大丈夫…なんかあるはず…とアラカルトを見ていると1500円ぐらいのサラダとローストチキンのなんとか風みたいな料理が2500円ぐらいであったのでオーダー。すでに酒とともいろいろつまんで腹も膨れていたので、2品ぐらいにとどめておくことにしました。

あくまで「私にとって」高いというだけで、料理そのものの価値に対して高いと言っているわけでは有りませんのであしからず。

30分ほどしてお料理が部屋に運ばれてきます。

温かい料理はマジシャンが使いそうな謎の黒い箱からスタッフが取り出してくれて、きちんとパンまで温かったので感動しました。ワイングラスとオープナーもお願いすれば貸していただけます。

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サラダは結構どっしりした味で非常に美味しかったですよ。一口100円だからでしょうか。

ローストチキンももちろん美味しかったのですが、なにより付け合せの野菜が美味しくてよかった。久しぶりにもやし以外の野菜を食べました。栄養素の味がしました。野菜は大事。24になってようやく気付きました。

このホテルの中には、もちろん立派なレストランがいくつもあって、確かラウンジなどを含めると8箇所ぐらいかな?あります。中国・フランス・イタリア料理に和食と、幅広いラインナップです。

時間と予算に余裕があればそれを楽しむのもまた良いですね。最上階には夜景を楽しめるバーもあります。

 

そういったところでお食事をするのもまたいいのですが、やはり僕にとっては少々肩が凝るもので、インルームダイニングは気を使わなくていいので楽ですね。料理のレベルも高く、大満足なお食事でした。

 

 

総括

 今回はじめての宿泊となったヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル。建物の外観からしてバブリーな感じのホテルですが、特にロビーの重厚さは良かったですね。ドアマンに促されてロビーに入った瞬間、ピアノとバイオリンの生演奏が聞こえてくる感じなんかとってもワクワクしましたね~。

 

総客室数が600室ほどあり、ピークシーズンに行くと少々ガヤガヤした感じがするのは否めません。ここはどの大型リゾートホテルも同じですね。家族連れも多いですから。ただ危惧していたエレベーター渋滞は特に感じませんでした。6基だったか8基だったか…たくさんのエレベーターが稼働していますので、そんなに待たされることも有りませんでした。

部屋に関しても少々古さを感じる所もありますが、清潔度は高く不愉快な思いはありません。それよりも景色の美しさが印象に残る感じがします。もっと高層の部屋にもまた泊まってみたいな~と思わせる景色でした。

またスタッフの対応もかなり忙しい時にも関わらずいつも、笑顔かつ丁寧で心地よいものが有りました。

 

このホテル、かなりコストパフォーマンス高いですよ。一休.comで今回のお部屋の価格を見てみると平日であれば一泊2名「13,600円~」ここから更に即時利用ポイントが引かれます。今ならgotoトラベルも使えますので、一人4000円ぐらいで泊まれる計算になります。

いまはちょっとクラブフロアの客室が気になっています。内装が横浜らしく爽やか。

www.ikyu.com

もちろんクラブラウンジ利用可、あの行列をぶち抜いて座って優雅にチェックインできるのは羨ましいな~。

また季節とお部屋を変えて訪れてみたい素敵なホテルでした。

 

 

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アイリスオーヤマのくつ乾燥機カラリエで豊かになる。

アイリスオーヤマの靴乾燥機を手に入れました。

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 人によっては一生使わない家電だと思いますが、これはなかなか良いモノでした。

温風が出て靴を乾燥させるという、非常にシンプルな機械です。靴に差し込むドライヤーだと思ってもらえば正解です。

主要メーカーとしてはツインバードアイリスオーヤマなどから出ています。

やや怪しげな日本語で説明が書いてある中華メーカーからも結構な数が出ていますので、それなりに需要は見込める商品のようです。

 僕が頂いたのはアイリスオーヤマの脱臭くつ乾燥機カラリエ SD-C1-Wになります。新モデルは他にネイビーカラーもあります。

 

 

使い方はいたってシンプル。

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ホースを伸ばして靴に突っ込みスイッチを押すだけ。

雨で靴下まで濡れるレベルのスニーカーでも、標準運転で3時間ほど回しておけばすっかり乾きます。

個人的にこれが欲しかった理由は主に2点。

①職業柄安全靴を着用していること。

安全靴はつま先に鉄芯の入った靴です。当然つま先の通気性はないに等しいですし、素材自体も丈夫な革でできているので、かなり蒸れます。毎日履くものなので、少しでも快適にしたかったのです。

②登山靴、オフロードブーツなどを保管する際に乾燥させたかったこと。

趣味で登山靴を履いたり、バイクに乗る際はオフロードブーツを履いたりしますが、これらは毎日使うわけではないので多くの時間は靴箱の中。乾燥させずに靴箱で放置していると・・・。

 

この2点に関しては、文句なく大活躍してくれています。

家に帰ってきて靴を脱いだらすぐセット、というのが生活の一部です。

もちろん、普段履きのスニーカーでも大活躍です。

軽い靴ならこのように立てて使うこともできます。

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結構バランスが難しい。ちなみに普段履きのこのボロスニーカーはGUで780円。先に出てきたスカルパの登山靴は月に一度履くか履かないかですが、3万でした。僕はどこで間違ったんだろう...。

 

メーカーの説明図にも書いてある使い方ですが、重めの靴はバランス的にちょっと難しい。ニューバランス996はいけるが、エアジョーダンのシリーズ1は難しいと思って貰えればいいです。

めちゃくちゃでかいオフロードブーツには差し込んでいます。

推奨はしません。普通に倒して使ったほうが良いかと思います。

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オフロードブーツは靴自体が非常に重く、怪我防止のため硬く作られているのでこういう事もできます。

 

カラっとした靴は、大喜びするほどではありませんが気持ちがいいです。

実売も3000円ぐらいなのでなかなかいい買い物なんじゃないでしょうか。

僕と同じで足汗でビッショビショになるタイプの方はぜひ検討してみてください。

 

2019年オープン『インターコンチネンタル横浜pier8』宿泊記 "高級"とは何かを知る

先日、横浜に2019年にオープンしたばかりの『インターコンチネンタル横浜pier8』に宿泊しました。

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 「横浜」「インターコンチネンタル」と聞いてすぐ思いつくのはやはりヨコハマ グランドインターコンチネンタルホテルではないでしょうか。

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写真右手、船の帆をイメージしたその建物はみなとみらいの象徴的存在となっています。

 

<関連記事>ヨコハマグランドインターコンチネンタルの宿泊記

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そして今回宿泊したインターコンチネンタル横浜pier8は、その株式会社ヨコハマグランドインターコンチネンタルが運営管理する、いわば横浜2号店となるホテルです。

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みなとみらい新港地区に居を構え、国際船の乗り入れるCIQ施設と併合した日本国の玄関口となるホテルで、そこにインターコンチネンタルグループの名を冠している訳ですから、ホテル側としてもかなり気合が入っているようです。

 個人的にはかなり背伸びをした宿泊でしたが、とにかく素晴らしい滞在になったのでシェアさせて下さい…。

 

 

みなとみらい新港地区と横浜ハンマーヘッドの歴史

はじめにこの宿泊施設がある、横浜みなとみらい新港地区について説明させてください。

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上の写真がいわゆるみなとみらい21と呼ばれるエリアです。ランドマークタワーより撮影。

関連記事:横浜ランドマークタワー内の夜景が美しいホテル『横浜ロイヤルパークホテル』の記事はこちら↓

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 一番左手にある白い帆のような建物がヨコハマグランドインターコンチネンタル。1991年開業の伝統と格式あるホテルです。

中央下には有名な大観覧車、コスモクロック 。

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拡大した写真ですが右手には国際客船ターミナルの大桟橋が見えます。ちょうど日本最大の豪華客船、飛鳥Ⅱが停泊していますね。

 

その左隣、写真中央部に突き出ている岸壁、こちらは海上保安庁横浜海上防災基地です。近くに行くと白地に青ラインの入った巡視船の美しい姿を見ることができます。ドラマ海猿のロケ地にもなりました。

※完全に余談ですが横浜海上防災基地には、九州南西海域工作船事件で海保との銃撃戦の末、爆発沈没した不審船が引き上げられ公開されています。めちゃくちゃ興味深い展示ですのでぜひ見学してみてください。

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そしてそのさらに左隣に突き出している岸壁があると思いますが、そこにある四角い5階建ての建物、ここが今回ご紹介するインターコンチネンタル横浜pier8が入る複合施設、横浜ハンマーヘッドです。

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長い説明になってしまいましたが、要は「みなとみらい21地区のちょうど真ん中にあるよ」ということです。

この横浜ハンマーヘッドが乗っかっている岸壁は、正式には横浜新港埠頭8号・9号岸壁と言います。

 この横浜新港埠頭の歴史は大変古く、明治の終わりから大正初期にかけて造成が行われました。

1894年の大さん橋(当時は鉄桟橋)の竣工により一応の完成を見た横浜港ですが、その後増大する貿易需要に背中を押される形で更なる港湾設備の拡充が求められます。そうして造られたのが今回の新港地区です。

 新港地区にはかつて1〜12号まで多くの岸壁がありましたが、再開発とともに一部失われてしまいました。

現在の1〜3号岸壁は赤レンガ倉庫として活用されています。

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そのお隣、4・5号岸壁は先述の通り海上保安庁の基地。6・7号岸壁はみなとみらい21地区の再開発に伴う埋立により現存していません。

 そして8.9号岸壁。ここに横浜ハンマーヘッドという施設があり、その中にインターコンチネンタルホテルが入っています。

 このハンマーヘッドというちょっと変わった名前の建物ですが、その由来は建物の裏手にあるクレーンに由来します。

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こちらがそのハンマーヘッドクレーン。文字通り横から見た姿がハンマーの頭の部分のようだから、というのがその愛称の由来だそうです。

このクレーンは1914年〜1970年代に至るまで、貿易船の荷揚げを担当する非常に重要な役目を担っていました。

70年代に入ると貨物のコンテナ化とともにその役割を終えましたが、建設から100年以上経った今でも新港埠頭のシンボルとして、横浜の海を見守り続けています。

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そんなハンマーヘッドにあやかった横浜ハンマーヘッドは客船ターミナル、商業施設、そしてホテルが入る複合施設となっています。

1.2階部分にはCIQ施設(税関、出入国管理、検疫)、そして商業施設が入っており、食事やショッピングを楽しむことができます。

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 そして3〜5階部分がインターコンチネンタル横浜pier8となっています。長い前置きになりましたが、そんな歴史ある場所に建てられた最新鋭のホテルにチェックインしていきましょう。

 

チェックイン

※今回は車で向かいましたが、車寄せに到着してから部屋に着くまで一度も案内係がそばを離れることはなく、当然のように写真を撮る余裕などありませんでしたので、後ほど外出した際に撮った写真でなんとなく構成しています。昼になったり夜になったり時系列がバラバラですがお許しください。

 車でのアクセスは非常によく、首都高みなとみらい出口より5分ほど車を走らせると到着します。

車寄せに入っていくとドアマンがすかさず誘導してくれました。

 

チラッと駐車場のラインナップを見ると、9割は外車。この時ばかりは三菱ミニカから無理してBMWに乗り換えて良かった!と心から思いました。

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 僕「アッ、え〜ッ、予約の◯◯です…。」

ドアマン「◯◯様ですね。お待ちしておりました。」

 

流れるような所作でドアマンが助手席を開けてくださいます。いかなる時もレディーファースト。

僕もドアをあけて外に出ようとすると、別のドアマンがかっ飛んできて

「大変失礼いたしました…。」と詫びながら運転席側のドアも開けてくださいました。

 

本日の発見① ドアを自分で勝手に開けてはいけない

 

ドアマン「お荷物はございますか?」

僕「アッ、えと、トランクに…」

そういって自分でトランクを開けようとするとニコニコとした顔で制止され、トランクも開けて荷物を下ろしてくれます。

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本日の発見② トランクも自分で勝手に開けてはいけないし、荷物も勝手に下ろしてはいけない。

 

だんだんわかって来たぞ。いいホテルではなにもしちゃいけないっぽいな。

 

ドアマン「お荷物は以上2点でしょうか。お部屋までお運びいたします。」

そう言って僕らの荷物はあっという間に消えていきました。

車を移動させないといけないと思って、運転席に戻ろうとすると

ドアマン「お客様。」

僕「?」

ドアマン「よろしければお車の方、私がご移動致します。」

なるほど、車もか。

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本日の発見③ 車も勝手に動かしてはいけない

 

後で駐車場を見ると完璧にまっすぐな状態で止められていました。恐るべし。いうまでもないかもしれませんが、チェックアウトの際も車寄せまで持って来ていただけます。

ベルスタッフ「◯◯様、それではご案内致します。」

ロビーから出てきたベルスタッフが我々をチェックインデスクまで案内してくれるようです。ドアマンから連絡が入っているのでしょう、名乗ってもいないのに名前を呼ばれて面食らいます。

 

さてエントランスにはいると…f:id:yosk_nkjm:20200812222252j:image

お…?

 

おお………!!

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なんだかよくわかりませんが、すごい螺旋階段がお出迎え。とにかく光っています。

 

ベル「お客様、エレベーターへどうぞ」

視線を移すと、エレベーターのドアを押さえたベルスタッフが放心状態の私たちを待っています。

階段使わねェのかよ!

 

本日の発見④ 例え1階分の移動だとしても階段移動をしてはいけないし、エレベーターのボタンを押してもいけない

 

促されるままにチェックイン手続きです。

フロントスタッフ「お飲み物はいかがなさいますか?」

僕「アッ⁉︎え〜…紅茶で…」

フロント「かしこまりました。」

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本日の発見⑤ 色々なシーンで突然飲み物のチョイスを聞かれる

 

ここでちょっとトラブル。

大変申し訳なさそうな顔をしたスタッフから膝をついてお話。

本日の発見⑥ 膝はつかなくて大丈夫です

 

フロント「大変申し訳ございません…ご希望のお部屋のご準備の方がまだ整っていない状況でして…。」

早めにチェックインすると時々こういうことがあります。部屋の清掃や準備が終わっていない…という字面通りの事態はあんまり考えられません。

今回は十中八九、前泊客のレイトチェックアウトの煽りを食ったものだと思われます。ホテルの上級会員になると14時まで、長いところでは16時あたりまでステイできるレイトチェックアウトが使えますが、たまたまそれが重なったりして部屋の確保ができなくなることがあるのです。

 

フロント「お詫びとして…お部屋のアップグレードを提案させていただきたいのですが、いかがでしょうか…。」

 

これは嬉しい提案でしたが、アップグレード先はデラックスダブルガーデンビューという客室タイプでした。部屋の面積は1.5倍ほどになり、豪華な室内はなかなか魅力的ではあったのですが残念ながら海が見えません。せっかくの横浜ですから、少し待たせてもらって元々の海が見えるお部屋を待つことにしました。

すぐにチェックインできなかったこと自体はやや残念ですが、アップグレードの提案をいただいたことや、非常に丁寧な対応にむしろ好感度が上がります。

フロント「お待ちの間、アフタヌーンティーをお楽しみいただけたらと思いますがいかがでしょうか。」

僕「是非ともよろしくお願いします!」

 

 

クラブインターコンチネンタル :アフタヌーンティー

なにせ僕はこのホテルステイで、アフタヌーンティーやクラブラウンジの利用を非常に楽しみにしてきたのです。

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ウキウキで待っているとドドンと3段重ねで運ばれてまいりました。

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ラウンジスタッフの方が「一番下の段、奥から%:=¥÷を軽く+:\<→した^÷%#&/&、そのお隣が〜」とご説明頂きますが、学がないため何を仰っているのかよくわかりません。

「なるほど」と言った感じの人当たり良さげな微笑みを浮かべ、その場を乗り切ります。

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ちなみに聞き取れた単語は「サーモン」と「シュークリーム」のみです。

 

ラウンジ利用を楽しみにしてきた、と先ほど書きました。あとでお部屋の紹介は詳しくしますが、今回宿泊した部屋はクラブラウンジへのアクセス権がついています。

クラブラウンジは、簡単に言うと軽食やアルコール類が無料で(ここを太字にするような人種は来るべきではないのかもしれない)かつ、いくらでもいただける夢のような場所です。

クラブフロアと呼ばれるアクセス権付きのお部屋に宿泊するか、あるいはホテルの上級会員になるしかラウンジへ入る方法はありません。

 

ゲストの数に対するスタッフの多さがすごい

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 ラウンジでは時間帯によって

アフタヌーンティー

・カクテルタイム

ナイトキャップ

とメニューを変えてさまざまな軽食を頂けます。

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本日の発見⑦ ナイトキャップってなに?

 

ということで大満足のアフタヌーンティーを頂いていると、お部屋の準備ができたとのことで鍵を受け取ります。

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 お部屋のご案内はいかがいたしますか?とご提案いただいたので、初めての滞在ですからお願いすることにしました。

食べ終わって席を立つか立たないか、その瞬間にすかさず先程のスタッフが飛んできてアテンドをしてくれます。視野の広さがすごいなぁ。

 

ちなみにドアマン〜ラウンジスタッフに至るまで既に7.8名ほどとお話ししていますが、どの方も僕が何号室の誰だと言うことは既にご承知のようで、ドアマンに名前をお伝えして以降一度も名乗ることはなくスムーズに案内をしていただきました。連携がすごい…。

 

客室:クラブダブル シティビュー

待ちに待ったお部屋です。このホテルの部屋は大きく分けてシティビュー、ベイビュー、ガーデンサイドの三つに区分されます。

シティビューはみなとみらいエリアの夜景を楽しめるお部屋、ベイビューはベイブリッジをはじめとし横浜港の景色を楽しめるお部屋、ガーデンサイドは※中庭の庭園を楽しめるお部屋になっています。

 

※3階部分、つまり2階の天井部分に庭園があります…。

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 口コミをみていると比較的シティビュー推しの人が多かったので今回もシティビューの部屋をお願いしていました。

廊下も大人っぽい落ち着いた空間で背筋が伸びます。

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さあどうかな…。

 

 

 

 

 

 

 

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おっ、広…広い………広末涼子………。

 

本日の発見⑧ 広末涼子阪神タイガース藤川球児は中学時代の同級生

 

部屋面積は約50平米。自宅より広いです。

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なによりこのフルハイトの窓にテンションが上がります。

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窓の外はヨコハマグランドインターコンチネンタル、大観覧車コスモクロック、ランドマークタワー と横浜の名所がそれはもう丸見え。

右手に視線を移すとこの日はなんと商船三井の所有するにっぽん丸が停泊していました。

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飛鳥Ⅱもにっぽん丸も見れてこの日はラッキーでしたね。

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 海に突き出た埠頭という地の利を生かして、5階という低層ですが景色は抜群です。

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夜になるともっと最高。

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窓は全開にできるので海風が入ってきて大変気持ちがいいですね。

高層ホテルだとまず窓は開けられませんし、開けられても落下防止用に5cmぐらいしか開きませんので、ここまで大きく開く窓は初めてで大変気持ちが良いです。

 クラブダブルルームのベットサイズは180cm×200cmのキングサイズ。二人でも十分です。

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 このお部屋なんですが、大変面白い作りになっていて、部屋のど真ん中にお風呂があるのです。

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ホテルのサイトからお借りしますが間取りはこんな感じ。

f:id:yosk_nkjm:20200812232231p:imageベイビュー | シティビュー | インターコンチネンタル横浜Pier8

 

かなり大胆な設計ですよね。お風呂、何故かスケスケだし。

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でも心配はご無用。privacyと書かれたスイッチを押すと…

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この通り、曇りガラスになるんですなぁ。よくわからないけどすごい。

玄関周りは収納スペースが大きく取られており、長期滞在でも安心です。f:id:yosk_nkjm:20200812232650j:image

食パンみたいな厚さのバスローブがかけてありました。バスローブっていつ着るの?

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 シューズケア用品やパジャマも用意があります。バスローブがあるのにパジャマもあるのか…と思って調べたらバスローブって湯上りにちょっと寛ぐ時だけ着て、寝るときはパジャマに着替えるものらしいですね…。

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スリッパが一つしかないのはすでに僕が履いているからです。

 ホテルロゴの入った傘も用意されています。

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 続いてベーシンですがこれはめちゃくちゃ気に入りました。

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でっかい丸鏡とリングライトがパーフェクトkawaiiです。

この鏡で写真を撮るとインスタグラマーのような、瞳が輝いた写真が撮れます。

アメニティ類はagrariaで統一されています。agrariaがなんなのかは知りません。f:id:yosk_nkjm:20200812233448j:image

バスソルトもあります。バスソルトがなんなのかは知りません。おそらく塩なんだと思います。

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もちろん歯ブラシや髭剃りもあるのですが、なんと裁縫セットまであるのには驚きました。どこまで客の先回りをしてくるんだインターコンチネンタル…!

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 裁縫セットのことを書きながら思い出しましたが、クラブフロアに泊まっている客はワイシャツのプレスサービスを無料で受けることができます。記憶が曖昧ですがシューシャインサービスもあったような?

一応身なりだけはきちんとしようと思ってシャツに革靴で向かいましたが、人に預けられるような代物ではないのでビビってやめました。

 

トイレもかなり広いです。僕だったら住めるな。

便器の前に立つと勝手に便座が開いて、立ち上がると勝手に流れます。人類は堕落しすぎではないでしょうか。

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トイレ内にも小さなシンクが。誰かがお風呂入っている時は脱衣所のベーシンが使えませんのでありがたいですね。

※脱衣所と風呂場を仕切るガラスはプライバシーガラスではないのです。その代わり脱衣所に繋がる扉が閉められるので視界を遮ぎることはもちろんできます。
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 そうそう、紹介を忘れていましたが窓の横に大きなトランクケースのような物がありました。

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こちら、中身はミニバーとなっております。

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シェイカーまで用意しているホテルはそうそうないんじゃないでしょうか…。
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各種グラスも用意があり
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冷蔵庫内も充実。アルコール類は有料ですが、ソフトドリンクは全て無料です。ソフトドリンクを全部鞄に詰めて持って帰ろうか悩みましたが、ギリギリのところで踏み止まりました。己の倫理観に感謝です。

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ケトルはBALMUDAのものでした。調べてみると1.5万円ほどで、僕のうちにあるケトルが5つ買える計算になります。

興奮して部屋中をうろうろし、引き出しという引き出しも全て開け終えましたが、このホテルの魅力は部屋の中だけではありません。

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 ここは最上階5階といいましたが、もう一つ上にもお楽しみがあります。

 

階段…じゃなかった、エレベーターで向かってみましょう。

 

屋上テラス:ROOFTOP 1859

このホテルの屋上にはテラスといいましょうか、とにかくオシャレなスペースがあり、ループトップ1859と名付けられています。

1859年は、日米修好通商条約により横浜が開港した年です。

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横浜港を見渡せるカウンターやソファーがあり、宿泊者しか入れないスペースですので静かでリラックスできる空間です。
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 夜ももちろん入ることができて、美しい横浜の夜景を眺めることができます。

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自分の部屋と逆サイドの部屋の景色はここでないと見ることができません。次来る時はこっちサイドにしてみよう、なんて話が弾みます。
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時期によってはバーも開設しているそうで、ゆっくりソファーに体を委ね、夜風に当たりながらお酒を飲んだらなんとも最高だろうなと…。

 

本日の発見⑨ 外に置いてある布製のソファーって雨が降ったらどうするの?ジュワッとしそうだけど

 

今回はバーは営業しておりませんでしたがトワイライトタイムをテラスでのんびり過ごしました。

ではそろそろカクテルタイムが始まりますのでクラブラウンジに戻ることにしましょう…。

 

クラブインターコンチネンタル :カクテルタイム

ラウンジでは、アフタヌーンティータイムまではアルコールの提供はありませんが、カクテルタイムからはアルコールの提供が始まります。

ちなみにこの時間から12歳以下のお子様は入室ができません。それから全時間において一応ドレスコードが設定され、タンクトップやビーチサンダルでの利用はできません。

ただそこまで堅苦しい雰囲気でもないので、襟と袖がある服であれば充分だと思います。半ズボンも方もいるにはいましたが完全に浮いていましたね…。

 

 

ラウンジスタッフ「ドリンクは如何なさいますか?」

あっ、しまったそうだドリンクを聞かれることを完全に忘れていたぞ。とりあえず一番高そうなやつにしよう。

僕「モエ・エ・シャンドンでお願いします。」

リストの中で唯一聞いたことがあるシャンパンをお願いしました。

僕が他に知っているワインはボージョレヌーボーのみです。

 

スタッフ「お先にグラスを置かせていただきます。」

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えっ、?何そのグラスは、すごく洗いづらそう、スポンジが入らないよ…。

 

今日の発見⑩ シャンパンは洗いづらそうなグラスで飲むべし

 

ちなみにカトラリーはsambonetのものです。

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知った風に書きましたが全く知らないので調べた結果を共有しますと

"1826年 北イタリア-ベルチェリー大聖堂の金銀の製造、修理を任されていたジョセフ・サンボネによって設立される。"

とのことで、多分すごい伝統があって高い奴なんじゃないでしょうか。

 

そうこうしているうちにモエ・エ・シャンドンの到着です。味の感想は「炭酸が強め」です。

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 貧乏性なのでちびちびとモエをいただいておりますと、次々と鮮やかな料理が運ばれて来ます。

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今回も丁寧に料理の説明をしていただきましたので「なるほど」みたいな顔で乗り切りました。

レンゲみたいなやつに乗ってるのは、そのままズゾォッと食べて良いものか悩みましたが、一応フォークでいただきました。あとはお肉が美味しかった。以上です。

一応ラウンジで出る軽食は一般的にはアペリティフ(食前酒と軽いつまみ)という扱いで、その後に夕食を頂くものなのですが、これだけの量を出されると完全に夕食扱いになってしまうような気がします。うまいからなんでもいい。

 

 

夜の客室

ラウンジでお酒を楽しんでいる間に、ターンダウンをお願いしておりました。

ターンダウンサービスとは、寝る前に改めてベッドを整え直しお休みの準備をすること、だそうです。

ベットカバーや飾り用の枕を剥がしたり、パジャマを用意してくれたり、そんなことまでいちいちしてくれるんですな〜。

 

本日の発見11 飾り用の枕って、なんて不憫な存在なんだ

 

お、綺麗になってるなってる。

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ベッドは整えられ、飲み干したドリンク類は補充されています。ゴミ箱の中身は空になり、なんと水回りの拭き上げまで。どこまでも丁寧だ…。

 

本日の発見12 ゴミ箱に入っているもの以外、全てゲストの大切な持ち物なので、散らかしたゴミもきちんとそのまま保存されています。(お恥ずかしいかつ申し訳ない…)

マジな話としては、チェックアウト時にゴミはきちんとゴミ箱に入れておかないと、ホテルによっては忘れ物として保管してくれることがあります。負担を減らすためにゴミはゴミ箱へ。

 

客室を案内して頂いた時に「ご入浴いただきながら夜景やテレビもお楽しみいただけます。」とご説明いただきましたが、なるほどこれは素晴らしいものです。

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ちなみにお風呂には天井にスピーカーがついており、テレビの音を聞くことができますよ。

窓を全開にしてソファーに腰掛け、忙しなく動き回る観覧車と横浜の夜景を見ていると「俺もついにここまで来たか…」という気持ちになります。

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 ちなみにこの翌日、翌々日の宿泊は、このホテルでお金を使い過ぎたため一泊2,700円のビジネスホテルとなっております。

 

このお部屋、ライトのテイストがきちんと統一されていてとても可愛いです。

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スタンドライトや
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ベットサイドも。
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ライトに限らず、全体的に革をアクセントとして組み立てられており、部屋の内装に統一感があります。

廊下の電気もちょっとスチームパンク的な良さがあってとっても心惹かれるデザイン。

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 そうそう、それからお部屋のテレビですが、基本的になんでもできます。

客室にあるものと、それから追加でお願いできるアメニティ類。

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タオルも無限に使い放題。

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ターンダウンやチェックアウト時のバゲッジダウン等もここから依頼できます。

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そのほかインルームダイニングの注文や、エクスプレスチェックアウトもすべてこのテレビで完結します。

 

自分ではな〜んにもしなくていい、それがこのホテルなのです。

良いお酒と良いお料理をいただいて、横浜の夜景を見ながらうつらうつら…、こうして夜は更けていくのでした…。

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総評

立地や施設自体の素晴らしさもさることながら、とにかくスタッフのホスピタリティの高さに驚くことの多い宿でした。

アテンドしてくれるエレベーター内でのちょっとした会話から、ラウンジでのお料理の丁寧な説明、一度見た顔は決して忘れないベルボーイ、何もかもがプロだなと思いました。

またそうした各スタッフたちの連携がとにかく素晴らしく、ちょっと世間話程度に話したことを別にスタッフにも伝えてくれて気を利かせてくれたり、そんな心遣いが大変嬉しく何より心地よいステイになりました。

 

今すぐにでもまた泊まりに行きたい、インターコンチネンタル横浜pier8、今のところ僕にとって最高の宿でした。

皆さんも是非泊まってみてください。

 

あ、そうそう、車で到着した時には自分で勝手に荷物を下ろしたりしないよう、お気をつけて。

 

 

追記

朝食も、文句なしにうまい!

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【ご当地朝食】僕が『ドーミーイン』に泊まる理由【天然温泉】

ビジネスホテルといえばどこを思い浮かべるでしょうか。

東横イン、アパ、ルートインあたりが有名どころですよね。

でも私は『ドーミーイン』を推したい!今日はそういう記事です。

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こういう言い方をしたらアレですが、他のビジネスホテルチェーンより抜きん出ていると思っています。

最近では有名になってきた天然温泉大浴場や豪華な朝食はもちろんのこと、細かい気配りが効くのがいいところ…。そんなドーミーインの話をさせてください。

 

ドーミーインとは

ドーミーインは株式会社共立メンテナンスが運営するビジネスホテルチェーンで、現在全国に80箇所ほど展開しています。

運営会社の共立メンテナンスは、もともとは学生寮や社員寮などの運営事業から大きくなった会社です。

そのためただ酔っ払って帰ってきて寝るだけの宿、という旧来のビジネスホテルのスタイルを抜け出し、あくまでも生活をする場所「住むホテル」としての運営をしています。

とはいっても部屋自体は極めて普通。写真を上げるほどでもなく、ただベッドと机があるだけの普通のビジネスホテルです。

ただし他のビジホにはない魅力がたくさんあるのです…。

 

豪華なご当地朝食

ドーミーインに泊まるときはぜひ朝食付きのプランを選んでほしいと思います。

ドーミーインはとりあえずパンとソーセージと卵を用意しておけばいいか…というようなやっつけスタイルではなくその土地に合わせた名産品を用意してくれ、またそのクオリティもなかなかのものです。

 

例えば北海道のドーミーイン旭川では…

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イクラ丼が朝から食べられます。ちなみにこれは食べ放題です。いくらやサーモン、ネギトロ等が用意されていて自由に何杯でも海鮮丼を作ることができます。

 

長野に行けば信州そばが用意されているし、

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 富山に行けば海鮮丼が用意されています。

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どれも高級とは言わずとも、やっつけではなくきちんとした料理をされていて、非常に丁寧な印象です。

まだ行ったことは有りませんが帯広なら豚丼、盛岡なら冷麺、名古屋ならひつまぶし…とドーミーインを渡り歩くだけで大体の名物は食べられます。

www.hotespa.net特に出張なんかで使っているとせっかく現地に行ってもゆっくりお昼が食べられなかったりしますから、これはとてもありがたいことです。

 

朝食だけでなくもう一つの魅力が夜鳴きそば

21時~23時ごろまで提供されるハーフサイズの醤油ラーメンです。こちらなんと無料。宿泊者なら誰でも食べることができます。

f:id:yosk_nkjm:20200729153006j:plainさすがに夕飯代わりにはなりませんが、飲んで帰ってきた後のシメには最高です。あっさりとした醤油味でスープが体に染み渡ります。

食事が充実しているのがドーミーインの大きな魅力のひとつなのです。

 

天然温泉大浴場

そしてもう一つの大きな特徴が天然温泉大浴場付きであるということ。正確には一部大浴場がなかったり、温泉ではないところもあるようですが、多くのホテルに天然温泉の大浴場がついています。

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さすがにお風呂の中の写真を取るわけには行かないので公式からお借りしますが、こんな感じ。

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【公式】天然温泉 善光の湯 ドーミーイン長野 / ホテル 長野 ホテスパ - HOTESPA.net

まあ"大"浴場かと聞かれると"中"ないしは"小"浴場かな…ぐらいの感じではありますが、足が伸ばせるのは嬉しいものです。

大体5人ぐらい入れる内風呂1、同じようなサイズの露天風呂1、といった構成で、また多くのところでサウナと水風呂があるのも嬉しい。

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なかなかビジネスホテルで温泉の大浴場まで、ましてはサウナまでついているところはないですからね。

一日の疲れを癒やす、あるいは朝入るのもなかなか気持ち良いものです。たいてい都市部にあって、屋上に設置されていることが多いので素っ裸で街を見下ろすことができます。これは気持ちいいですよ~。

また、ドーミーイングループには一般的なビジネスホテルラインの他に「御宿 野乃」という和風プレミアムブランドもあります。プレミアム、と言ってハイシーズンでも1万円行かないぐらいです。

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基本的に館内すべて畳敷きになっていて心地の良いホテルですが、その御宿野乃シリーズには客室にひのき風呂があるところもあります。

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まあ膝を抱えて入るようなサイズではあるのですが、人に気をつかわなくて良いですよね。洗い場が別なのも大きなポイント。

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ボタン一つでお部屋に天然温泉。f:id:yosk_nkjm:20200729154929j:plain

 ちなみにその他のドーミーインの多くのホテルは、部屋に浴槽がありません。シャワーブースのみが設置されています。部屋が広くなるのが大きなメリットですが、部屋に浴槽がないということに関しては好みが分かれるかもしれませんね。

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細かい気配りがイイ

うまく説明できないのでひとくくりにしてしまったのですが、ドーミーインはとにかく客のことをよく考えているな~と思うことが多いです。

アメニティ類も正体不明の業務用ではなく、一応POLA。昔はリンスインシャンプーの所も多かったですよね…。

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ドライヤーもパナのちょっと良いやつ。

パナソニック ヘアドライヤー ナノケア ビビッドピンク EH-NA97-VP

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  • 発売日: 2015/08/21
  • メディア: ホーム&キッチン
 

 (一万円もするドライヤーがこの世にはあるのか…しかも人に聞いてみたら「別にそこまで高くない方」だそうだ…。)

 

それからここ10年ぐらいでできたドーミーインには館内の混雑状況がわかるシステムが導入されています。

大浴場の混雑具合や

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コインランドリーの稼働状況も。朝食会場の混雑具合もわかります。f:id:yosk_nkjm:20200729160554j:plain

ちなみにコインランドリー、洗濯は無料です。乾燥は有料ですが20分100円程度なので、2~300円あれば事足ります。長期旅行のときは嬉しい…。鍵付きでセキュリティもバッチリですが、終わった後も本人以外は取り出せませんので直ぐ取り出しましょう。

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 それから現代人にはコンセントの数が多いところも嬉しいポイントですね。複数人で宿泊しても奪い合いになりません。

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 その他セキュリティ面では、最近よく見るようになりましたがエレベーターもカードキーをタッチしないと動かないタイプ。

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前述の大浴場もカードキーで開き、また女子風呂に至ってはカードキー+当日チェックイン時にもらえる専用パスワードを入力しないと扉が開きません。

まあ気休めかもしれませんが、こうした小さな安心感の積み重ねや、かゆいところに手が届く感じがすきでドーミーインによく泊まっている…という人は僕を含め少なくない気がします。全体的に接客も気持ちの良い人が多いです。

 

ドーミーインがあなたを待っている

色々と良いところを述べましたが、あまり持ち上げるのもどうかと思うので一応言っておきたいですが、めちゃくちゃ感動する!というようなことはないですよ。でも全教科まんべんなく高得点を取る優等生、という感じでスキがないのがドーミーインの良いところです。

ドーミーインは平日であれば立地にもよりますが5~6千円ぐらいで泊まれます。是非一度は泊まって、もちろん朝食を食べてお風呂に入ってドーミーインを満喫してみてください。

【世紀の難工事】黒部ダムへ向かう関電トンネル電気バスに乗る

 北アルプス立山連峰後立山連峰に挟まれた黒部渓谷。

ここに日本で最大級のダム、黒部ダムがあります。

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堤体の高さは186mで日本一,総貯水量は2億トンで東京ドーム160杯分にもなる巨大なダムです。

黒部ダムは前述の通り北アルプスのど真ん中、非常に険しい山の中にあります。こんなところにどのようにして巨大なダムを建設したのか。

その鍵になるのが今回バスに乗って通る関電トンネルです。

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 それではバスに乗る前に、まずは黒部ダムと関電トンネルの歴史について少しだけ話をさせてください。

黒部ダムの建設

黒部ダムの建設計画が持ち上がったのは、戦後まもない復興期。当時の関西地域は、高度経済成長に向かう真っ只中で電力不足に悩まされていました。工場では週2日、一般家庭では週3日休電日が設けられ、停電も相次ぐようになりました。

 このままではいかんということで、関西電力は巨大な発電用ダムの建設を計画します。その候補地が黒部でした。そう、黒部ダムは発電専用のダムなのです。

※ちなみに黒部ダムがあるのは富山県北陸電力の事業地域ですが、建設や管理は関西電力が行っており、発電された電力も関西地域へ送電されています。

 黒部が候補に上がったのは今回が初めてではありませんでした。大正時代からその豊富な水量において水力発電用のダムに適した場所だとは知られていましたが、非常に厳しい地形や地域住民の反対によって何度か立ち消えになった過去があります。

 

しかし、このままの電力供給能力では関西の経済は破綻するとし、関西電力は当時の自社の資本金の3倍もの巨額を投じて、黒部ダムの建設に挑むのでした。

 

関電トンネル(大町トンネル)の建設

黒部ダムがある黒部渓谷は非常に険しい山岳地帯に有り、冬季は日本有数の豪雪地帯として雪に阻まれる、そもそもたどり着くことさえ難しいような秘境でした。工事用の資材を運ぶのにあまりにも不都合な場所だったのです。

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フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)photo by クマキチさん

そこで関西電力は、ならばその邪魔な山をぶち抜いてトンネルを作りそこから資材を運び入れよう、と大胆な計画を建てます。

 

ところが実際にやってみると、後ほど紹介する「破砕帯」にあたり、予想以上の出水に工事は難航。一時はトンネル工事の中止――それはつまり黒部ダムの建設工事の中止を意味しますが――まで検討されました。努力の末なんとか開通させたものの、わずか80mの区間を開通させるのに7ヶ月もの月日を消費することになりました。

最終的には全長5.6kmを1年半ほどかけて開通させることになりました。工期の1/3程をたった80mの破砕帯の通過に使ってしまったことになります。

 

 そうした世紀の難工事と呼ばれた関電トンネル、当時は大町トンネルと呼ばれていましたがその完成によって黒部ダムの工事は加速。最終的にはなんとか7年の工期を守り、1961年に送電を開始しました。

 

関電トロリーバスの開業

関電トンネルは中部山岳国立公園の地域内にあります。そのためこのトンネルの建設にあたっては「(ダム工事完了後、登山客などの)一般公衆の利用に供すること」が建設許可の条件となっていました。

メンテナンス用として使われることはあれど、黒部ダムの建設という大目的を果たした後のこのトンネルは、一般公共交通機関向けに活用されることになります。

 

ただし長大なトンネルであることや、自然環境への配慮のため、排気ガスを出す一般の自動車を利用することはできませんでした。

そこで考えられたのがトロリーバスの採用です。

トロリーバスとは電車と同じように頭上の架線から電力を取り、その電力を使って走るバスです。

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見づらくて恐縮ですが、青丸の場所に集電装置、いわゆるパンタグラフが伸びているのが見えるでしょうか。これを上の架線に押し付けて、電力の供給を受けながら走ります。

電車と同じ仕組みですので当然排気ガスはでません。この方式で1964年より関電トンネルトロリーバスの運行が開始します。

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当然といえば当然なのかもしれませんが、本当に電車のようなリニアな動き方をします。信号等の交通ルールも電車と同じ、運転士の免許ももちろん電車の免許が必要です。

つまり、レールがないだけであとはほぼ電車、と思えばほとんど正解です。レールがないため無軌条電車という言い方をします。

 

そのようにして50年以上運行されてきた関電トロリーバスですが、老朽化やランニングコストなどの問題から2018年に現役を引退。54年の歴史に幕を閉じ、翌2019年からは電気バスが走ることになりました。

私個人としては2018年の9月ごろに初めて乗ったのが、結果的には最初で最後になってしまったようです。

 

ちなみにトロリーバス自体は、まだ日本に唯一、もう1路線だけあります。同じく黒部ダム付近で、関電トンネルがある長野側からでなく富山側から黒部へ向かってくる立山トンネルトロリーバスです。これが日本で最後の現役トロリーバスとなっています。

 

関電トンネル電気バス

この関電トロリーバスに変わって採用されたのが今回乗った電気バスになります。

この乗り物は最近では市民権を得てきたいわゆる電気自動車です。

一般的な電気自動車はプラグを差して充電する方式ですが、この電気バスは駅に設置された急速充電器に、車体からパンタグラフを伸ばして急速充電をする仕組みを取っています。

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青丸の部分がパンタグラフ。走行中は畳んであります。天井から下がっているへの字型の充電器から充電されます。

駅に停車しているわずか10分の間に、一気に充電を行うようです。ここ10年ほどの充電技術の向上には目を見張るものがありますね。

電気バスが採用された理由は、やはり第一は排気ガスを出さないこと。トンネルという閉鎖空間と、自然公園内という環境に配慮するためです。

また一般に電気バスの採用が難しいのはエアコンの問題があるのですが(エアコンは莫大な電力を使うため、長距離だと賄えない)関電トンネル内は年中15度程度でエアコンに必要がないこと等があるようです。

 

扇沢駅から

信じられないぐらい前置きが長くなってしまいましたが、一応この記事の主題である関電トンネル電気バスに乗っていきたいと思います。

関電トンネル電気バスは長野県は大町市扇沢駅から乗ることができます。見た目というかその実質はバスの停留所ですが「駅」とついているのはトロリーバス時代の名残です。

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手前に停まっているバスは関係ありません。扇沢駅のホームは地上から数えて3階部分にあります。

扇沢駅には巨大な駐車場が有り、有料から市営無料駐車場まで数百台分は確保されています。ただし行楽シーズンは駐車できず、8kmほど山道を下った駐車場からバス輸送ということもあるようです。

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チケットを買って階段を上がって乗り場へ向かいます。

ちなみに片道距離は6.1km、時間にすると約16分になりますが、その運賃はなんと約1,600円!JR普通列車であれば東京から小田原まで行くことができますね。ちなみに往復だと少々安くなって2610円になります。

もちろんこの路線の特殊性やメンテナンス費用を考えれば致し方有りませんが、何も知らずに来たらちょっとビビりますね。5人組ぐらいのウェイが「どうする?辞める?」と相談していました。ここまで何十キロも山道を走ってきて辞める選択肢はあるのか…?

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 二階は寂れた離島の空港のような雰囲気で、売店やレストランがあります。嫌いじゃないなぁ~この感じ、むしろ好き。

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 レストハウスでは名物ダムカレーも食べることができますよ。ちなみに大町市には他にも両手で数え切れないほどダムカレーを売り出している店があって、それを回るのもまた面白いかもしれません。

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 ロビーにはトロリーバスのハンドルなどが展示されていました。

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乗車

扇沢駅からの出発時刻は日によりますが基本は00分と30分。5分ほど前になると改札が始まります。改札階は2階ですが、更に階段を上がりチケット売り場から数えると3階に上がります。

とはいっても扇沢駅は山肌に寄り添うようにたっているため、ここも地上階だと言えます。バスが走るので当然といえば当然なのですが。

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大体5~6台ぐらいを1編成とし、一斉に出発。ほぼ同時に黒部ダム駅側からも出発し、後ほど紹介しますがトンネル中央部の信号所で離合を行います。

パンタグラフを伸ばして急速充電している様子がよくわかります。このたった数分の充電で往復してしまうのだからすごいものです。

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 駅を出発すると大きくカーブを描きながらどんどん標高を稼いでいき、すぐに関電トンネルに入ります。

 

関電トンネルへ

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窓が開けられていますが、風に当たると寒いほどです。

途中青い光照らされた箇所があります。これが先述の破砕帯であり、この関電トンネル工事で最も苦労した場所であります。

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破砕帯とは、地下水を多く溜め込んだ非常に軟弱な地盤です。建設時、切羽(掘削面)から摂氏4度、毎秒660リットルという猛烈な水や土砂が噴出しました。人が飛ばされるほどの勢いの出水と、相次ぐ崩落。一時期は建設の中止が唱えられました。

しかし、当時としてはまだ珍しかった薬剤注入による地盤固化、水を抜くためのパイロットトンネルの掘削など、様々な技術を駆使してこの軟弱な地盤に立ち向かいます。

厳冬期に入り、出水の量が減ったことも幸いしてなんとかこの破砕帯を突破したのでした。破砕帯突破にかかった時間は7ヶ月、長さはわずか80mほどです。

 

バスに乗って通り過ぎると、よそ見していたら見逃してしまうような、ほんの一瞬です。それだけに当時の苦労が偲ばれます。

 

信号場

破砕帯を抜けるとバスは富山県に入り、その先で信号場に停車します。

トンネルは基本的に1車線分しかありません。そのため黒部ダム駅側から来た車両一行とこの場所ですれ違いと行わなければならないのです。

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 そしてこの信号場では、登り側先頭車両と、下り側最終車両で「運行票」通称タブレットの交換を行います。

ちょっと見づらくて申し訳ないのですが、自車の運転手とすれ違い車両の運転手が何かを手渡しているのがわかるでしょうか。

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 関電アメニックスの公式サイトから写真をお借りしますが、このような「運行票」と呼ばれる札を渡しています。

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www.k-amenix.co.jp

これは鉄道でも同じなのですが、このような単線区間に置いて正面衝突の危険を避けるため、この札を持たないものはそれより先に進めない、という手形のようなものです。

車列の最初の車両、最後の車両でこれを交換することにより、これより進行方向に対向車は来ないということを確認でき、安全な運行が行えるようになる、というわけです。
関電トロリーバスから数えて60年近く、無事故で運行しているこのバスですがこの運行票はそのために不可欠なものだと言えるでしょう。

 

ちなみにその他、最後尾の車両には行き先表示板にこのように関電のマークが表示されています。他車両は「○○行き」といった表示ですが、最後尾であることを表すため、このような表示が行われているようです。

これも安全運行のための対策ですね。

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黒部ダム立山黒部アルペンルート

信号場を超えると次は黒部ダム駅。

この日は生憎の天気でしたが、非常に迫力のある放水を目にすることができました。

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 ちなみに黒部ダムを渡りきり、反対側に行くとケーブルカー乗り場があります。その先ロープウェイやトロリーバスなど、個性豊かな乗り物がまだまだ続くのですが、今回は時間と予算の都合上ここまで。いつか行ってみたいものです。

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 気づいたらかなりテキストリッチな記事になってしまったのでこの辺にしておきたいと思います。

黒部ダムにいくには、関東側の人間にとってはおそらく最もメジャーな手段である関電トンネル電気バスですが、その歴史は非常に興味深いものでした。ただの移動手段としてではなく、そんなバックグラウンドを含めての2,600円なら決して高くないのではないかな、と私は思ったのでした。

しかしまた非常に有意義な体験でした。今度はアルペンルートを制覇してみたいですね。

 

 

おまけ<お土産>

・ハサイダー

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破砕帯から流れる北アルプスの地下水を使ったサイダー。味は「うん、サイダーだね」という感じで特筆するべき点はないのですが、なかなかオシャレなデザインで良いと思います。

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・運行票キーホルダー

電気バスで今も使われている運行票のミニチュアキーホルダー。交通安全のお守りとして売られています。

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