【ライオンまで1m】群馬サファリパークにマイカーで突撃するとどうなるのか
え、ちょっとまって、近くない?近くないか!?!?(gif)
しっぽがファサッ…と車にあたって通り過ぎて行きました。
君も近いな、振り向いた瞬間にうっかりツノが車に刺さりそうで怖いよ。
しょっぱなから迫力満点、ここは群馬県富岡市にある群馬サファリパークです。全国に点在するサファリパーク、一言で言えば動物園なのですが、他の動物園と違うのは外から檻の中の動物を見るのではなく、どちらかというと檻の中に自分たちが入っていって見学する、というスタイルであるということです。
全国区で有名なのは「ほんとにほんとにほんとにほんとにライオンだ~!」でおなじみの富士サファリパークだと思いますが、北は北海道から南は九州に至るまで実は日本各地にサファリパークは点在しています。
今回はその中で自宅から近い群馬サファリパークに行ってみたレポート。私達は自家用車で回りましたので、同じように考えている方のご参考になれば幸いです。
アクセス
群馬サファリパークは群馬県の南西部、富岡市にあります。最寄りは上信越道富岡IC。ICからは5kmほどの好立地にあります。
鉄道だと新幹線の高崎駅からタクシーで約40分、私鉄を乗り継いだ最寄り駅は上州富岡駅で、そこからはタクシーで約15分ほどです。ちょっと鉄道でのアクセスは面倒ですね。
周辺は世界遺産になった富岡製糸場や、B級スポットとして有名なこんにゃくパークなど意外に(失礼)観光地になっていますので、一日過ごすことができると思います。
入園方法:何で周るか問題
群馬サファリパークは前述の通り、動物たちが放たれている巨大な放飼場の中に乗り物で乗り込んでいくスタイルの動物園です。以下の園内マップの『サファリエリア』がメインのエリアになります。
当然ですが生身の人間が歩いて入ることはできず、何らかの乗り物に乗って移動しながら見学をする形になります。
入園する方法は3パターン。
1.ガイド付きのツアーバスに乗る
これがCMなどで見る一番わかり易い入園方法かと思います。いくつかコースがありますが、バスから直接動物にエサを上げることができたり、飼育体験バスと言ってエサ作りから始まり、普通は入れない獣舎内の見学などができるものもあります。
2.レインジャーツアーに参加する
こちらはパジェロなどのオフロードカーに乗って道なき道を行く、貸切タイプのツアーです。経験豊富なガイド兼ドライバーの案内付き。
3.マイカーで突撃する
マイカーで中に入ることができます。周囲に気を使わず、時間制限などもないためゆっくりと見学することができます。
ただひとつ問題もあって…当然ですが動物が相手ですので車を傷つけられても文句は言えないということです。
ちょっと前に東北サファリパークのこんなツイートが話題になっていましたね。
⑤草食動物ゾーン編
— 東北サファリパーク サル劇場 公式 (@sarugekijo_) March 14, 2018
お分かり頂けただろうか…
代車を勧めるその理由が…
車に立ち上がり更には正面に立ち止まって通せんぼ。
日々学習する彼らは、どうすればお客様が止まってくれるのかを熟知したもはやプロ。
プロの犯行なのです。
大人しく彼らにエサをあげて楽しみましょう。#東北サファリパーク pic.twitter.com/unyDHEMAKY
これはマイカーで行ったらちょっとまずいよナァ…。
と思っていたのですが、どうも調べてみると群馬サファリパークでは車が傷つくようなことは殆どないらしく。というのも東北サファリパークと違って、マイカーからの餌やりは禁止になっているので、動物たちも寄ってこないんですね。もちろん絶対はありませんが、基本的には心配はいらないようです。
マイカーだと金額的にも安いですし、時間制限もなし、何周回っても構わないということだったので、ゆっくり回りたかった私達はマイカーを選択したのでした。
入園
というわけで早速入園です。
入口からB級感が漂ってきて好きになりそう。
入園料は大人一人2,700円。ですがコンビニで前売り券を買えば一人2,200円になります。その他に駐車料金と、マイカーで入る場合には解説・緊急放送用のガイドラジオが必須になりそれぞれ500円/台です。
ガイドラジオ。GPSで現在位置を把握して、その場にいる動物を解説してくれます。(めちゃくちゃGPSがずれてぜんぜん違うところの解説をしたりもしてましたけどね…。)
ゲートをくぐって早速入園です。入退園口や、エリアの分かれ目にはこうした2重ゲートがあって、同時に開かないように操作されています。
草食動物エリア
入って最初のエリアはアフリカゾーン。サイやシマウマ、キリンと行ったおなじみのアフリカに住む草食動物がいるエリアです。
君、デカくない???車ぐらいあんじゃん。
いきなりミナミシロサイがお出迎えです。
そんでもって近くない???(gif)
全然攻撃的な姿勢はないんですが、うっかりぶつかったりしたら余裕で車に穴があきそうな立派なツノにまあまあの恐怖を感じます。
こちらはウシ科のエランド。モンスターエナジーみたいな模様がイカしています。
このエリアの動物はみなおっとりしているものの、これだけ近くで見るとやはり恐怖を感じますね。大迫力です。
こちらは一匹かと思ったら二匹だったチャップマンシマウマ。(gif)
動物たちは基本、車には慣れっこなので全く恐れません。縦横無尽に歩き回っています。
ミラー越しに巨体が迫りくる恐怖、しっぽがあたった…。(gif)
ときには進路を塞がれることもありますが、人の家に上がり込んでおいて文句は言えませんので、気長に待つことが大切です。(本当にどうしようもないときはスタッフさんがジープで助けに来てくれます。)
ウォーキングサファリゾーンでライオンに餌やり
少し先まで進むと中休み、車から降りて歩いて見学できるウォーキングサファリゾーンがあります。駐車場があまり多くなく、昼近くになると満車になって入れないこともあるようなので、朝訪れるのがおすすめです。
ウォーキングサファリゾーンはいわゆる普通に歩いて回る動物園のようなイメージで様々な動物が展示されていますが、ここでの目的は餌やりです。
何箇所か動物のエサが販売されていて自分の手であげることができます。令和3年にもなって善意だけで成り立っている集金箱です。
500円玉入れてる人もいたんですが、大量に買ったのかあるいは400円お釣りを探して持っていったのか、群馬はすごいところです。
この人参はマーラのごはん。かわいいんじゃ。
鹿せんべいもあります。(gif)
そして他ではなかなか体験できないライオンの餌やり!(gif)
かわいいんじゃ…。完全に猫ですね。
ウォーキングサファリゾーンだけで1000円ぐらい課金してしまいましたが大満足です。
猛獣ゾーンへ
ウォーキングサファリゾーンを抜けると続いては猛獣ゾーンです。
「ドアをロックし、窓を完全に締めてください。エリア内では絶対に外に出ないでください…。」ガイドラジオから繰り返しアナウンスが流れます。過去には車外に出た人が動物に襲われて亡くなる事故も発生していますので、必ずルールを守るようにしましょう。
最初に出会ったのはホワイトタイガー。君も完全に猫だな…。
大型のネコ科の大きな手、たまりません。
しっぽ…。
ホワイトタイガー、やっぱり見ていてワクワクするものはありますが、複雑な心境を抱いてしまいます。ホワイトタイガーはベンガルトラの白変種ですが、その希少性と人気から近親交配が繰り返され、結果として障害を持つ個体も多くなっています。人間のエゴでそうした動物が生まれていることも考えなければなりませんね。
続いてはライオンのエリア。
敷地が広大なのでなかなか見つかりません、一体どこに…。
いっぱいいるな。すげぇいっぱいいるな。(gif)
なんならちょっと道路にはみ出して寝てるやついるな。
無防備だ…。ライオンのような大型の肉食動物、食物連鎖の上位に位置する動物は外敵がいないため、一日のほとんど(15時間ほどと言われている)を寝て過ごしています。いいなあそんな生活…。
ちなみにキリンやシマウマなどの肉食動物は、常に外敵を警戒する必要があることから、睡眠時間は3時間程度と非常に短いようです。ショートスリーパーだ。明石家さんまと同じですね。
ちょっと遠くて写せなかったんですが、まだ柴犬ぐらいの大きさの子ライオンもいてかわいかったですよ。みんな寝てる中大はしゃぎしてちょっと邪険に扱われていました。社会だ。
もう一周できちゃう
ぐるっと一周してくると、最初のアフリカエリアに戻ってきますが、自家用車の場合はここでもう一週してもかまいません。というか何周しても構いません。
またバスツアーなどではウォーキングサファリエリアの滞在時間が決まっていますが、マイカーの場合は自由に組み立てることができるので、ずっとウォーキングサファリに留まっていても構いません。この自由度の高さがいいところですね。
初めて来たときはバスツアーに参加してガイドさんから知識を得て、2回目以降はマイカーというのも良いかもしれませんね。
結局車は無事だったのか?
まったくもって無傷でした。「(お客様からご報告があったものしか把握できないが)車に傷がつくようなことは年に1度あるかないか」というレベルだそうです。私もシマウマのしっぽがかすったぐらいでしょうかね。
動物の方から近づいてくることはほとんどありませんので、基本的にはマイカーで行っても特に問題はないと思われます。繰り返しになりますが、相手は野生動物ですので事故が発生しても特に保証はありません。入口でも同様のことを伝えられました。その点は覚悟して入園しましょう。
総括
いや正直入園料高いな!と思っていましたが、帰る頃にはそんな事すっかり忘れるぐらい満足した体験でした。やはり、車の直ぐそばに野生の動物がいるというのは迫力がすごいですね。
お子さんがいたりしたら大興奮だと思います。サファリエリア以外にも、鳥類・ペンギン・レッサーパンダなどがいるバードパーク、B級感たっぷりのミニ遊園地など、"そういうのが好き"な人にはたまらない施設になっています。
東京からも日帰りで行ける距離ですし、ぜひ一度訪れてみてください。
次は富士サファリパークにも行ってみようかな~。
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