ブルー、もしくはブルー

週末どうする?

大人が楽しめる社会科見学・旅行・ホテル・アウトドアなど

ブログタイトル

帝国ホテル東京宿泊記 本館デラックス
豊洲市場 マグロ競り見学
毛無峠 群馬県
常陸野ブルーイング 東京蒸留所

【奥多摩工業】公道から工場見学 無人トロッコを見に行く【曳鉄線】

別に悪いことは何もしていないのですが、どうも落ち着かずキョロキョロしてしまいます。

「コラ〜!!!何勝手に入っとるか!!!」とヘルメットを被ったおじさんに怒られないかビクビクです。

f:id:yosk_nkjm:20201221202938j:image

そんなどう見ても工場内に忍び込んでしまったようなこの写真ですが、今立っているこの場所はれっきとした公道。

f:id:yosk_nkjm:20201221203424j:image

奥多摩駅のすぐ近く、セメントの原料となる石灰の生産を行う奥多摩工業という会社の工場内を貫く公道上から撮影しています。

なかなか珍しい工場内公道、そしてさらにその先には無人で動くトロッコが…?こんな面白い話を聞いて行かないわけにはいきませんでした。

f:id:yosk_nkjm:20210205083732p:plain

今回は奥多摩工業氷川工場と曳鉄線見学の話です。

 

アクセス

JR青梅線の終点、奥多摩駅

f:id:yosk_nkjm:20201221203937j:image

最近このブログに大変よく登場する奥多摩駅ですが、なぜならこの夏〜秋に訪れたものを小出し小出しにしていく作戦を取っているからです。ということで写真もガッツリ使い回しでいきましょう。

今回訪れる奥多摩工業は工場としてはやたらに好立地にあり、奥多摩駅からすぐのところにあります。というか駅の隣にあります。

f:id:yosk_nkjm:20201221204229j:image

それもそのはずで、現在は青梅線と呼ばれているこの路線の御嶽駅-奥多摩駅間はこの奥多摩工業が開通を目論んで敷設免許まで保有していた路線なのです。結局は自身での開通は叶わず、戦時買収によって国に譲渡、国鉄として開通することになりますが路線はそのままでしたので超駅近の工場と相成りました。

車の場合は奥多摩町役場の隣にコインパーキングがありますので、そちらの利用がおすすめです。今回私は車をここに止めて、工場までは歩いて行くことにします。

 駅から多摩川方面に少し降り、踏切を渡ります。踏切の名は「学校通踏切」。

f:id:yosk_nkjm:20201221205138j:image

踏切の先はかなり急な上り坂で、チャリだったら登れないぐらいのキツイ道です。学校通りという名に相応しく、少し登ると学校が見えてきます。

f:id:yosk_nkjm:20201221205302j:image

全校生徒が60人ほど、当然1学年1クラスの非常に長閑な小学校です。そして学校の奥に見えるのが奥多摩工業の工場。まだ遠いですがそれでも迫力がありますね…。

方角があっていたので勘で校門の横の道を登ったら、ガッツリ体育館とプールがありました。

f:id:yosk_nkjm:20201221205632j:image

変質者として通報される前にそそくさとおります。

正解の道はこちらですが、どう見ても不正解の道に見えます。

f:id:yosk_nkjm:20201221205757j:image

 

奥多摩工業 氷川工場

と思っていたら突然森が開けて工場が出てきました。いろんなところからガタガタゴトゴトと工場っぽい音が響いてきます。

f:id:yosk_nkjm:20201221205903j:image

この写真の場所で二手に道が分かれていますが、下に降りると工場内へ、右は公道となっています。当然ですが工場敷地内に入ったり、また頻繁に通行する工場関係の車両の邪魔になるような行為はしないようご注意ください。

前述の通りここは石灰を作る工場で、あたりは石灰の粉が大量に舞っています。気になる人はマスクがあった方が良いかもしれません。

f:id:yosk_nkjm:20201221210119j:image

縦横無尽に伸びるコンベアやパイプに心が躍ります。ずいぶん錆び付いている設備もあり、工場内のすべてが稼働しているわけではないようですが、まだまだ現役の工場として動いています。

f:id:yosk_nkjm:20201221210406j:image

 そして極め付けはここ、公道の上にまで工場の設備が張り出しています。頭上注意!といった看板も設置されていて、完全に工場内に入ってしまった気分です。繰り返しますがここは公道です。

f:id:yosk_nkjm:20201221210459j:image

先ほど「道が工場内を貫いている」というような表現をしましたが、実際はおそらく逆で工場を拡張していくうちに、もともとあった公道を取り囲むような形になってしまったというのが正しいかと思います。

至る所に「この先立ち入り禁止!」というようなゲートがあるのですが、それは逆説的に今いるこの場所はセーフだと教えてくれています。

f:id:yosk_nkjm:20201221210709j:image

f:id:yosk_nkjm:20201221210913j:image

こちらは石灰石を貯めておく貯蔵場でしょうか。

f:id:yosk_nkjm:20201221211135j:image

でけ〜。中に落ちて蟻地獄的な状態になった自分を想像して勝手に震えています。

f:id:yosk_nkjm:20201221211120j:image

 訪れた日は確か土曜日でしたが工場は一部稼働しているようで、石灰石がベルトコンベアでガラガラと運ばれていく様子も確認できました。(gif)

f:id:yosk_nkjm:20201221211723g:plain

 こう見渡してみるとかなりジブリっぽいですね。(gif)

f:id:yosk_nkjm:20201221212010g:plain

敷地は大きいですが、ほとんどの工程はオートメーション化されていて人影は見当たりません。古びた工場に見えますがその中身は近代的です。

 

無人ロッコ 曳鉄線

そしてそのオートメーション化の最たる例が、この工場を抜けたさらに先にあります。工場のあたりまでは一応舗装された道がありますが、その先の山道をさらに進みます。

f:id:yosk_nkjm:20201221212355j:image

足場が悪く、谷側は傾斜がきついので単独行動の場合は特に気をつけてください。

f:id:yosk_nkjm:20201221212441j:image

完全に山道ではありますが、地元の人もよく通る道のようで踏み跡はしっかりついています。

山道に入って5分ほどすると見えてきます。そう、無人で動くトロッコの姿が。

f:id:yosk_nkjm:20201221212552j:image

このトロッコは山奥の採掘現場から、石灰石を先程の工場までは運ぶための鉄道です。

f:id:yosk_nkjm:20201221212859j:image

アニメみたいにベタな見た目をしたトロッコ無人でカタコトと動いています。動力はレールに沿って張られたワイヤーですので、ケーブルカーの一種と言えるでしょうか。

f:id:yosk_nkjm:20201221213141j:image

まさか東京でこんな面白い光景が見られるとは…。鉱山というのも現代ではなかなか難しい事業でしょうし、こうしていまも残っているのは本当に奇跡的です。

ちなみにこの無人ロッコ、実は山道を登らなくてもみることはできます。先日紹介した日原鍾乳洞、そこまで登る道の上を鉄橋が横切っているのです。

でも実際のところは、この道は離合も難しいような狭小路で運転してる人が見る余裕なんてほとんどないのですが。

ちなみにこのトロッコは常に動いているわけではなく、工場が止まる土休日や、平日でも夕方になると動いていないことが多いようです。動いているのを見られたらラッキーですね。

 

総括

奥多摩駅周辺は山登りや川遊びなど、アウトドアに最適な場所でもありますが、ちょっと山を登るとこんな面白い景色が広がっています。

まるでジブリの世界のような巨大工場にマリオで見たようなトロッコ、心躍る大人の社会科見学でした。

 

関連記事〈奥多摩

yosk-nkjm.hatenablog.com

yosk-nkjm.hatenablog.com

yosk-nkjm.hatenablog.com